ご挨拶


静岡化学工学懇話会
   会長(平成10,11年度) 鈴木 孝典

 今年は会長を仰せつかって2年目になります。最近の懇話会の活動状況をご報告申
し上げ、ご理解とご協力をお願い致します。

 平成10年度の行事では、行事が多すぎるとのご意見が会員の方からありましたので、
前年度までの運営を少し変えました。静岡コロキウムを1回減らして2回にし、1回は総
会と同時開催としました。行事回数は減りましたが、中味は濃いものになりました。例年
行っている見学会、静岡フォーラム、企業技術交流会では、静大、県立大、沼津高専の
学生さんも積極的に参加され、大変に盛況で、100名以上の講演会もありました。特に、
今話題になっている環境問題には皆さんの関心が深かったように思われます。 

 21世紀ももう間近に控え、国際的な大競争時代が到来します。低迷する日本、通貨不
安のアジア、減速感を強める欧州など、世界景気を支えるのは米国の一極頼りになって
おり、経済停滞の元凶の1つが日本だと言われています。この金融不安などによる不景
気から速やかに脱却し、活力を取り戻すことが必要です。ただし、生産システムに目を転
じると、日本の頑健さが非常に目立ちます。製造業は国際的な厳しい競争にさらされて
はいるものの、なお貿易黒字を続けており、その強さはなお健在ともいわれ、製造業の
責務はさらに大きくなると思われます。

 そこで、製造業にとって今まで以上のスピーディな商品化が望まれます。経済政策の
一環として、国では「科学技術創造立国」を目標にしています。予算の重点配分もされ
ているように聞きます。こう云った機会に県内の産学官が共同して、商品化に向けて基
礎から応用、試作まで行っていく共生の良いチャンスであり、開発効率を上げられるこ
とにもなります。

 今、少子化・高齢化社会により医療・福祉問題、地球規模の環境問題など大きな問題
を抱えております。来世紀に向かって光・エネルギー・環境の時代としばしば言われて
います。今後、有望視される具体的テーマはなにかを問いながら、今年度の企業技術交
流会は会員企業のPRの場にしたいと思いますので、積極的なご参加をお願いしたいと
思います。

 この重要な社会の転換期に、本懇話会は、産学官の交流の場として、会員の皆様のご
意見を反映し、地域に根ざした真に役に立つ情報交換ができるように、有意義な活動を
行っていくように努力していく所存です。本年度も変わらぬ研究会へのご支援を賜りま
すようにお願い申し上げます。


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