ご挨拶

静岡化学工学懇話会
   会長(平成20,21年度) 飯塚 弘
(矢崎総業株式会社 技術研究所)

 

この度会長という重責をお引き受けすることになりました。実は本懇話会には、16年前に静岡大学の須藤教授に誘われ、設立に向けた発起人名簿の片隅を汚すことから、当初はあまり出席率がよくありませんでしたが、参加させていただき今日まで色々な意味で助けられてきました。さて、本懇話会は、化学工学会東海支部の支援と、静岡大学の先生方の熱心な努力のもと、平成4年7月29日にサーラシティ浜松を会場に、初代会長に静岡大学の秋山教授を向かえ、46名の参加者で第一回総会、この年11月21日静岡大学の浜松キャンパスで懇話会らしく、まず第一回の企業技術交流会が開催され産声をあげました。翌年平成5年度には静岡コロキウム、研究懇話会(現在の静岡フォーラム)もスタートし、当初から活発な活動をしてきています。文字通りの企業技術交流会、学術交流会という性格の静岡フォーラム、講師を囲んで参加者との対話という性格のコロキウムという3本の柱をもったということが、考えて見ますと本懇話会のあり方の全てを表しているように思います。化学工学会の下部組織ですので、県内の化学工学会会員、懇話会会員のパイプ役を果たす役割が期待されておりましたが、産業構造が複雑化し、化学工学の間口の広さを相まって、現在では旧来の化学工学の対象範囲を超えた内容になってきています。また、本会の集まりが発端で一昨年末には、静岡燃料電池技術研究会も生まれました。
 さて、この3月に静岡大学の浜松キャンパスで化学工学会の第73年会が開催されました。年会に併設するかたちで、産業界を中心とする特別企画「先端化学産業技術プログラム」が催され、静岡県から情報発信する趣旨で「サステナブル・エネルギー(バイオマス・燃料電池・新エネルギー)」のセッションが実施されました。このセッションは時宜にあった話題でもあり、静岡でしか聞けないということで、立見席ができるほどの盛況でした。本懇話会も開催に当たり大きな役割を果たしたと自負しています。政治の地方分権とは違いますが、地域で特色のある産業、それを支える技術、地域の産官学の連携は今後益々重要になってくるのではないかと思います。本懇話会が地域連携の一助となるよう、また若い技術者が、新知識・技術を得、人脈を広げ、自社の活動に反映できるような懇話会になればと思います。
 最後になりますが、本懇話会を築かれた諸先輩方の思いを大事にしながら、充実したプログラムができますよう、会員皆様のご支援・ご協力をお願い申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。


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