静岡大学工学部 化学バイオ工学科 環境応用化学コース

コースの理念

環境応用化学コースの目標

本コースでは、化学反応の仕組みや原理に基づく応用化学を理解し、ライフスタイルに豊かさをもたらす精密機能物質(ファインケミカルズ)のデザインと創成に積極的にチャレンジするとともに、グリーンテクノロジーやプロセス設計を学び、環境に優しい新しい技術開発へと展開することのできる人材、ならびに「ものづくり」において、応用化学を通した自然環境との共生、調和を目指し、化学工学的にハンドリング可能な幅広い学力を持つ躍動的な人材を育成します。

コース設置の必要性と経緯

輸送技術で代表される東海地区の企業・産業においては、グローバル化の進みが著しく、製品に対する信頼性の向上はもちろん、地球規模での環境保全や技術的貢献が強く求められています。悪化し続ける地球環境の改善や、限りあるエネルギー資源の有効利用、あるいは未来を拓く革新的な技術開発は欠くことのできない命題です。こういった中で東海地区の産業界が求める人材は、人類の生活を豊かにする環境調和型社会の構築を念頭に、物質の基本原理を理解しつつ精密機能物質のデザインに精通し、それらの知識を環境に配慮した上で化学工学的にハンドリングする能力を有した学生です。

これまでの化学系の学問分野は、主として材料化学、応用化学、(環境化学を含む)化学工学の三つから構成されてきています。本コースでは、応用化学と化学工学を融合させた新しい学問体系を構築し、その上で環境化学に対して優れた感性を有する化学技術者を輩出するとともに、この分野のリーダーとなることのできる人材の育成を目指します。これにより、教育面で東海地区の産業構造に沿った新たな枠組みを作ることができるだけでなく、知識・技術面での東海地区発のグローバル化を支えることが可能となります。

環境応用化学は「科学技術の革新」と「環境との共生」で根幹をなす学問であり、ものづくりに関わる全ての領域で重要な役割を担っています。この分野での最先端の「化学」の力を身につけ、環境問題を始めとする様々な課題に立ち向かう未来志向型の人材を育成したいと考えます。

本コースは、改組前の物質工学科 材料科学コースの応用化学系と化学システム工学コースの環境化学系、および化学工学系を引き継いでおります。