静岡大学創造科学技術大学院　佐古猛教授のグループは、藤村通商株式会社（愛知県一宮市）との共同研究により、水熱処理により食品廃棄物を粉末燃料や堆肥に変換する技術および装置を開発しました。

　現在、多くの食品廃棄物は、焼却処理または堆肥化による有効利用が行われています。しかしながら焼却では水分含有量が高くて燃えにくく、また堆肥にするには多くの時間が必要で、需要も多くないといった問題点があります。これに対して、今回開発した200℃付近の水熱処理技術を用いると、食品工場からの廃棄物、生ごみ、農業廃棄物といった含水率が高く、腐りやすい廃棄物を、脱水・乾燥といった前処理なしで、短時間に、場所を取らずに堆肥に変換できること、食品廃棄物にプラスチックが含有している場合には、両者を強く混ぜ合わせながら水熱処理し、石炭や木炭並みの高い燃焼カロリーを持つ細かくて均一な粉末燃料にすることができます。

　なお、この記事については、中日新聞、日経新聞、静岡新聞、日刊工業新聞（平成18年12月1日付け）に紹介されています。